RISE TALK①【株式会社リコー】360度カメラデータサービス事業の中国市場展開支援
ライズ・コンサルティング・グループをご利用いただいているお客様の事例をご紹介します。
本プロジェクトで当社は、株式会社リコーの360度カメラを活用したデータサービス事業「スマートビジョン」の中国展開をご支援しました。
中国でのビジネス展開は、文化の違いや現地における知見の不足を背景に、多くの日本企業が悩みを抱えています。当社は市場の調査からビジネスモデルの検討、現地のパートナー候補洗い出し、そして現地における事業体制の構築まで一気通貫でご支援を行っており、これまでにも数多くの実績を有しています。
本インタビューでは、同社 リコーフューチャーズBU SVPである大谷 渉 様に、同製品の開発背景や、海外展開時に抱えていた課題、そして数あるコンサルティングファームの中でライズを選んだ理由などについてお話ししていただきました。
株式会社リコー リコーフューチャーズBU SVP 大谷 渉 様
(聞き手:ライズ・コンサルティング・グループ アソシエイトパートナー 徐 遠)
※役職、肩書などは取材当時のものです
-会社情報-
会社名 : 株式会社リコー
所在地 : 東京都大田区
設立 : 1936年2月
主な事業内容: デジタルサービス、デジタルプロダクツなどの製造・販売
資本金 :1,353億円(2023年3月31日現在)
URL :http://www.ricoh.co.jp/
「スマートビジョン」とは
当社は、リコー様の「スマートビジョン」という360カメラを活用したデータサービスの事業の中国市場進出をご支援させていただきました。まず、「スマートビジョン」とはどのような製品事業 か、教えてください。
「スマートビジョン」とは、360度カメラのデータを産業用に活用していただくというデータサービス事業を総称したものです。
元々は360度カメラを消費者向けに作っていたのですが、今一つ事業が大きくなっていきませんでした。そのうち、不動産業をはじめとする産業用分野において360度カメラの活用方法が生まれてきたのを見て、産業用に方向転換しました。
事業を推進していく中で、どのような課題を抱えておられましたか?
「スマートビジョン」事業は、これまで世の中になかった新しい事業なんですね。
ですので、まずは産業用分野の中でどのように活用していくのかを、市場と一緒に探していく作業が課題でした。
さらに、私たちは製品の提供者として、お客様に製品のより良い使い方を教えていく必要があります。この点も大きな課題の一つでした。
海外展開の難しさ
国内での事業推進後は、海外市場へと舞台を広げていかれるわけですが、初めからこのような構想はお持ちだったのですか?
はい、事業を始めた段階からグローバルに展開していくビジネスにしていきたいと考えていました。海外の中でも、まずはアメリカ・ヨーロッパ・そして中国、これら3つの市場に存在感を示さなければならないと思っていました。
その中で、今回ご支援させていただいた中国市場への進出にはどのような課題をお持ちでしたか?
「スマートビジョン」は産業用ということで、主に不動産や建設を入り口としている事業ですから、海外特有のローカルなルールが多く存在します。さらに、業界の構造も地域によって異なり、特異性がありますから、それらに対しどのようなアプローチを行っていくかが非常に大きな課題でした。
特に中国進出に当たっては、多くの企業が同様の悩みを抱えています。当社は市場の調査からビジネスモデルの検討、現地のパートナー候補洗い出し、そして現地における事業体制の構築まで一気通貫でご支援させていただきました。
コンサルタントには新しい切り口と戦略軸の提案を期待
これまで大谷様は、経営企画に携わってきたバックグラウンドから、様々なコンサルタントと共にお仕事をされてきたかと思います。大谷様が期待するコンサルタント像とはどのようなものでしょうか。
コンサルタントの方々からは、戦略の理解や構築ということ以上に、新しい切り口や戦略軸みたいなものを提案していただきたいと思っています。つまり、私たちのやろうとしている戦略についての深い理解と、そこへさらに付け加える新たな部分を求めているわけです。
戦略をまとめたり構造化したりということは、大体の方にやっていただけることなので、ぜひ私たちのディスカッションパートナーになってほしいですね。
ライズの支援を選んで良かったこと
数あるコンサルティングファームの中から、ライズ・コンサルティング・グループを選んで良かったと思うことを教えてください。
まず、私たちがやろうとしている戦略への理解が深く、早いなと思います。
さらに、先ほど述べたような「アディショナルな軸」を数多く提案してくれたことに対し、非常に手ごたえを感じています。
そうやって提案していただいた新しい切り口に対して、アプローチが速く、すぐトライアルしてみるというのも新鮮でよかったです。
「スマートビジョン」のこれから
これからの「スマートビジョン」事業について、目標としていることはなんですか?
現代では、世の中全体が共通化したシステムで動いており、それらはプラットフォーマーと呼ばれるところが提供しています。当社もそのように全世界共通のシステムの一部を創り上げていきたいと思っています。
具体的には、「スマートビジョン」を色んな業種・業務の方にワールドワイドで使ってもらうようにするというのが大きな目標ですね。
このことを実現するためには、製品の活用方法を啓蒙することを含め、実績を上げていかなければならないと思っています。
今後、ライズの支援に期待することを教えてください。
私自身、経営戦略を作ったり構造化したりする仕事に長く携わってきたので、このような仕事を手伝ってくれる方の存在は貴重だし、有効だと思います。
ただ、戦略は常に変化するものです。コンサルタントの方々にはその変化を理解しつつ、常に新しい提案をしつづけてほしいですし、ライズ・コンサルティング・グループはそれが実現できる仕事相手だと思います。
2024.02.09